拓本とは、紙と墨を使ってモノの表面の文様や文字を浮かび上がらせる方法です。彫りこんだ石の上に紙をあてて、墨をつけた打包で叩くか擦るかして拓本用紙にうつし取ります。剥がした紙は、ちょうど黒板にチョークで書いたように、文字の部分は白抜きになるのが拓本です。
中国の案徽省で産出する石です。石質は粘板岩の一種で、薄い板状の岩が層になっているのを、縦割りに切り取り硯に仕上げています。横目の細かい紋様(羅紋)が特徴です。大量に産出されるので価格も手頃、多くの方に使われています。120×182×23mm
天然の石で、形や大きさが様々です。ですので、大粒が2個入っている事もあれば、小粒が4個入っている事もあります。硯面の鋒鋩に墨の汚れが残留すると、硯は使いにくくなります。汚れてきたなと思ったら、丁寧にメンテナンスをしましょう。お湯に硯をつけておき、墨の汚れをふやかして浮かせます。濡れたまま硯面に軽く砥石をのせて、力を入れないようにそっと磨ります。すると砥石が磨られて超微粒子の泥が出てきます。この泥を布に付けて硯面を磨きます。充分磨けたら、きれいに水洗いします。硯は驚くほどよみがえります。