分散させたピグメントの粒子サイズは一般の油絵具より大きく、そのペーストは濃く、仕上がりはより不透明で、そして自然な色調を再現し塗膜はより厚い仕上げになります。 粒子サイズや製粉の過程が他のピグメントと異なっているのにかかわらず、イタリアンナチュラルアースカラーズはそのペーストの濃さと素材感を変えずに、他の全ての油絵具と混ぜることが出来ます。 本製品は絵画等の芸術表現だけでなく、ドライブラッシング技法により、建築物や家具の装飾、イミテーション等の装飾技法のニーズにもこたえることが出来ます。
【油絵の具 マイメリ ピューロ油絵具】単一顔料と必要最低限のバインダーだけで、ピュアーな絵具を作りました。ピューロとは英語でピュアーという事です。シンプルですが、全ての材料において最高水準のものを使用しているため、油絵具の本当の美しさを体感できます。
カラー:グリークグリーン 容量:40ml(ウォールナットオイル) グリークグリーンは、コバルトとチタンの複合酸化物であり、耐光性、耐久性に優れ混色制限もありません。 また、高温下でも影響を受けない耐候性と鉄以上に酸化されにくい性質を持ち、耐アルカリ性にも秀でた安定した色材でもあります。 高い屈折率による隠蔽力(不透明性)を兼ね備えており、薄塗り/グレース技法においても、その高い彩度・発色性を失うことはありません。
カラー:トリナクリアオレンジ 容量:60ml 欧州最大の活火山エトナ山を有する、イタリアの自治州です。トリナクリアは、3つの岬に由来したトリスケル(三脚巴)の別称で、シチリアの別名です。 州旗には“メデューサの顔&3本の素足”からなり、足は三つの岬を表しています。また、メデューサはここでは怪物ではなく、豊穣の女として描かれています。
カラー:ベスビオイエロー 容量:60ml ナポリの東へにそびえ立つ火山。紀元後79年の大噴火により、火砕流はポンペイ市を、土石流はヘルクラネウムを埋没させました。 火山土からは、成分比により黄色味からオレンジ色まで発色可能な天然顔料が採取されましたが、現在ではより安全で、安定性の高い無機化合物(ニッケルやチタン等を含んだ)複合酸化物顔料として再現されています。
カラー:ダマスカスイエロー 容量:60ml オアシスに囲まれたシリアの首都。紀元前よりエジプト/メソポタミア/地中海を結ぶ交通要衝地として栄えた、中東最古の都市の1つです。 古代都市ダマスカスは、旧市街に残る歴史的構造物としてユネスコ世界遺産に登録されており、夜の帳が下りると宮殿や石柱が黄金色に映し出され幻想的な雰囲気を醸しだします。
カラー:プロヴァンスローズレーキ 容量:60ml フランス南東部一帯の総称。この地方は、若葉の緑と、乾いた風、たわわに実ったチェリーやオリーブ、一面のラベンダーと、気候的にも地中海の恩恵を強く受けています。 エクス=アン=プロヴァンスは、巨匠セザンヌの出生の地として知られ、生涯描き続けたヴィクトワール山は、エクスの東に位置します。
カラー:セビリアレッド 容量:60ml まばゆい太陽が輝く、情熱の国スペイン、アンダルシア州の都市です。路樹にはオレンジが鈴なりになり、暖色の鮮やかな街の壁面は突き抜ける様な青空とコントラストを奏でています。
カラー:サレントグリーン 容量:60ml サレント半島はイタリアの「かかと」の部分、南東部にあります。「紅の豚」の舞台となったアドリア海を東に臨み、西はイオニア海が広がっています。 地中海の中央という地理的要因から、“東西交易の重要な中継地点”として発展しました。オリーブ畑とブドウワインの名産地としても有名です。
カラー:パンテッレリーアグリーン 容量:60ml 地中海/シチリア海峡にあるイタリアの島。 シチリア州の離島では最も大きな島であり、地の利を活かして、アフリカ~シチリアの中間寄港地、中東との交易拠点として繁栄しました。 火山島で自然が豊富に残っており、自然保護区のジベレ山には深緑から若葉まで様々な緑が見られます。
カラー:エルコラーノブルー 容量:60ml 古代ローマ時代の79年、ポンペイと共にベスビオ火山の噴火により埋没した町、ヘルクラネウムの遺跡があることで有名です。 郷愁を誘うブルーは、空や海だけでなく、美しいモザイクタイルの装飾やフレスコ画にも見られ、遺跡の茶褐色と相まって一層の色味を増して映ります。
カラー:カプリブルー 容量:60ml イタリア南部/ナポリ湾にある島。「青の洞窟」は“地中海の真珠”と言われ、透明度の高い海水を通して届く太陽光が内部を青く照らし幻想的空間を作り出します。 その内部は広大な空間が広がり、水中に伸びている穴を通して水面から洞窟全体が紺碧の光を帯びて神秘的な雰囲気を放っています。
カラー:グラースヴァイオレット 容量:60ml フランスの南東部に位置する都市。 香水のメッカとしてよく知られ、18世紀末から香水産業が盛んになって以来、現在フランスの香水の2/3がここで作られています。 様々な植物原料が育ちやすい環境が整っており、スミレ科の多年草、バイオレット(和名:ニオイスミレ)は古くから香水の原料花として栽培されています。
カラー:マジョリカイエロー 容量:40ml(ウォールナットオイル) 成分のアンチモンとは、中世の画家達に使用されたとされる人工無機顔料です。 近代に入り、アンチモンにニッケルと酸化チタンを化合して、耐光性・耐熱性・耐酸性・耐アルカリ性等、全てにおいて極めて優れた安定性を保つようになりました。 色名はルネッサンス期に発祥した美しい黄色の錫釉陶器から由来しています。
カラー:パリスレッド 容量:40ml(ウォールナットオイル) 金属系顔料~無機顔料は粒子径が大きく吸油糧が少ない為、絵具化する際の油量を軽減することが出来、さらに絵具の乾燥をうながす促進剤としても働くので速乾性に優れています。 また、近年の精製技術向上に伴ない、ルネサンス絵具は混色制限はありません。
カラー:ミケランジェロブルー 容量:40ml(ウォールナットオイル) ミケランジェロの代表作「最後の審判」の天空色として、巨匠フェルメールも愛したウルトラマリンが使用されています。 ウルトラマリンは、貴重な鉱物であるラピスラズリを砕き顔料としたものが最初とされ、1800年代に人工のウルトラマリンが開発されるまで、金と同等の価値を誇っていました。 人工ウルトラマリンでも、組成や分子構造は天然の物と同一です。
カラー:マミー 容量:40ml(ウォールナットオイル) 天然アスファルトから抽出された樹脂性炭化水素のギルソナイトは、黒曜石のような滑らかな光沢と粘土を持った、大変特種な絵具です。 かつて、美しい褐色と引き換えに、裂傷や退色等様々な弊害で悪名を馳せてきた瀝青とは、別の物であり、19世紀にアメリカのユタ州で見つかり、現代では印刷用インキや楽器のワニス等にも使用さています。
カラー:ビスタ 容量:40ml(ウォールナットオイル) 光を完全に吸収するカーボンブラックは古より最も使用され続けてきた黒色顔料です。 カーボン系の原料には、煤や墨、鉱物など様々な物があり、また、種類や材質によって色味の幅と濃淡が生まれます。テクノロジーが進歩した現代に於いても、今なおあらゆる分野で使用さている顔料であり、耐久性、耐光性、耐酸アルカリ性に大変優れています。
カラー:サントリーニホワイト 容量:60ml エーゲ海上に佇むこの島は、切り立った断崖にびっしりと連なった家並みは独自の家屋様式で知られ、その壁は、積雪の様に輝いています。 紀元前、エーゲ海一帯に惨禍をもたらした海底火山、ミノア噴火は“アトランティス伝説”に大きな影響を与えました。
カラー:バーミリオン 容量:40ml(ウォールナットオイル) 15世紀には、バーミリオンは、古来の辰砂と呼ばれる赤色硫化水銀の鉱物を砕いて顔料とした物から、水銀と硫黄を化合させた人工辰砂へ形を変えます。これは、化学的な見地から見ても天然物の何ら遜色は無い物で、ヴェネチア派の画家アントネロの絵画の中にも使用を認める事ができます。 ルネッサンスバーミリオンは、カドミウムオレンジ~ディープマルーンまでの各種濃淡を生み出す事が可能な顔料を組成とし作られています。
カラー:ケルメスレーキ 容量:40ml(ウォールナットオイル) ケルメスは最も古い天然染料のひとつで、カーマインやクリムゾンの語源となった色材です。ルネッサンス黄金期のイタリア絵画でも用いられました。 コチニール同様、昆虫から抽出され色素・発色・耐光性と同様性質を持っていましたが、生産性に優れるコチニールにその座を奪われてしまいます。 近年開発された天然同等の人工染料アリザリン(アントラキノン)をアルミニウムでレーキ顔料化する事によって再現し、耐光性を高めています。鮮明な発色と透明度が魅力です。
カラー:マラカイトグリーン 容量:40ml(ウォールナットオイル) マカライトも古くから使用されている鉱物を砕いた顔料のひとつです。青色顔料で知られるアズライトと同じく、マラカイトも東西の美術において重要な色材でした。 19世紀まで主流であったこの天然緑色顔料は、水和酸化クロムを使用した人工顔料のビリジャンへと進化を遂げます。 同じ緑色顔料の酸化クロムと比べ含水率が高い為、深く鮮やかな発色と透明感あります。耐光性、堅牢性も優れています。
カラー:ムラーノブルー 容量:40ml(ウォールナットオイル) アルミン酸コバルトを主成分とする無機顔料(コバルトブルー)は、速乾性、耐光性等いずれも優れた性質を持っています。隠蔽力や着色力は強くありませんが、抜けるような鮮烈な発色と品のある美しい青色を呈した半透明の絵具です。 当時はその比類のない美しさとウルトラマリンでは作り出しえないトーンが出せる事に加え、混色制限がない事と、絵具や釉薬等あらゆる技法に応用ができる、最高峰の顔料として賞賛されました。ヴェネチアングラスはコバルトも使用され、現地ではそのメッカである島に因みムラーノグラスと呼びます。
カラー:セリューズ 容量:40ml(ウォールナットオイル) 西洋美術史に於いて鉛白は19世紀頃まで、唯一の白色顔料として使われてきました。しかし、鉛白の有害性と混色による黒色変化や黄変等の問題から、使用には注意が必要でした。 このセリューズは鉛白を含まず、酸化チタンを使用して安全性と安定性を高めつつ、鉛白の持つ速乾性・固着力を持っています。 優れた耐光性と堅牢性持ちながら、チタニウムの持つ強い着色力はを抑え、混色時の濁りのない、半透明で温か味のあるアイボリー系ホワイトです。