商品の説明
シュミンケ社が世界に誇るレジンオイルカラー(樹脂油彩絵具)「MUSSIN」は、100年以上も前から専門家用ブランドとして知られており、巨匠たちによる伝統と経験を今なお尊重して造られている世界唯一の油彩絵具です。
様々な技法は、顔料と溶剤との組み合わせによって、それぞれ分類されます。一般に油絵と呼ばれるこの技法は、単に『顔料と油による技法』と思われがちですが、本来のスタイルは『顔料を天然樹脂を加えた油で練った絵具』、すなわち「レジンオイルカラー」で描く技法です。しかし、この絵具の処方と技術は、印象派が生まれる頃には、ほとんど失われてしまったこともあり、わが国において、その存在を知る人は、そう多くはないようです。
昔の画家は、独自の処方で「レジンオイルカラー」を手作りしましたが、絵具産業が発達すると共に、画家たちは、面倒な絵具作りをやめてしまい、メーカーが造るようになりました。いわば今日的な製造様式の幕開けとも言えますが、その一方で、油彩画にとって欠かせない樹脂分は、ほとんどの絵具から取り除かれてしまいました。多くの修復家たちが指摘するように、油彩画の保存性が急に低下しはじめたのも、ちょうどこの頃からです。15世紀のヨーロッパで確立された「レジンオイルカラー」で描かれた作品の優れた保存性は、すでに科学的にも立証済みですが、その伝統的秘法は、印象派以降、ほんのわずかな継承者だけに受け継がれました。
ムッシーニ レジンオイルカラーは、妥協を許さない最高級の顔料と天然樹脂を加えた溶剤と共に、ダイアバス(超硬質な溶岩で造った低速で回転差をもつ精密な練り機)で丹念に練り上げられ、一定期間、熟成された後、にじみ出た余分な上澄みの油を取り除き、もう一度練り機にかけて製品にします。